カテゴリ:読書( 2 )

容疑者Xの献身

f0192920_1229251.jpg月に何冊かの文庫本を購入すると、最近ではなかなか読み始めることができない本がある。やはり時間には限りがあるので、致し方ない。ドラマも観たければ、DVDも観たいので、本を読む時間も昔ほど多く取れないのが現実だ。
そんな感じで、なかなか手付かずのまんまの本がいくつかある中で、この間の出張でふとく「直木賞」受賞のこの作品を読んでないことに気がついて、今頃になって読み終えた。

(あらすじ)数学者石神は、思いを秘めた女性が殺人を犯した現場に遭遇し、彼女と彼女の一人娘を救うためにトリックを仕掛ける。 そのトリックは誰も想像し得なかったもので、警察も事件の重要な部分を見抜けぬままだ。 しかし、単独で徐々に真相に近づいて行く湯川は、友人である数学者と刑事の間で気持ちを揺り動かされていた。
ただ、石神は全てを完璧に仕組んでいた。彼の考え付いたトリックは決して破綻しないのだが、湯川によって真実が暴かれそうになると、全てを覆す最大のトリックを仕掛ける。
しかし、それは、彼の純粋な愛を貫くがための行動だと湯川も驚くしかなかった。
...これは、たぶんミステリー小説なんだろう。ただ、その一言で言い表せないドラマがあった。いい作品だ。
[PR]
by cc-takec | 2009-09-21 13:07 | 読書

アンフェアな月

f0192920_22544.jpg東京出張の日から読み始めた『アンフェアな月』も、ほぼ電車の中で読みきってしまった。
もともと脚本家(『救命救急24時』や『HERO』など)・演出家だった秦建日子が、2004年に小説家デビューした『推理小説』の続編(?)になるわけだけど、さすがにテレビドラマの脚本を書く人らしい、絶えず人を飽きさせない工夫がなされていて面白い。

本書では、前作の連続殺人とはうってかわって誘拐を描いている。ただの誘拐ではない。乳児誘拐だ。生後三ヶ月の子供が誘拐され、誘拐犯が身代金を要求すれば、これは雪平夏見刑事が活躍する事件ではないが、誘拐犯は警察が介入してきた事を知りつつ、雪平刑事を電話係に指名してくる。
その意図は何か?そして犯人は誰か?そしてそして小説「推理小説」の続編であるからには、「推理小説」の常識の裏の裏をかくような仕掛けがあるはずだが、それは一体何か?

仕掛けが気になるところだが、前作もそうだったよう、今回もあっけない幕切れで、謎が明かされて「やられたぁ~」という感じは実はそれほどしない。しかし「なるほどそうきたかぁ」と関心させられる結末になっていて面白い。

さらに面白いと言えば、前作を読んだ時はヒロイン雪平刑事のキャラがそれほど立っているとは思えなかったのだが、今回はあきらかにキャラが立っている。というか、もう雪平夏見=篠原涼子としか思えない。イメージが確立してしまった。逆に著者自身も篠原涼子のドラマのイメージを念頭に書いているとしか思えない。セリフ一つ一つに篠原涼子の凛々しい男まさりのトーンがこだましてくる。
[PR]
by cc-takec | 2008-08-30 20:22 | 読書
line

写真、本、映画、ときどき音楽の三行日記、でも最近はライブの報告ばかり...


by cc-takec
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite